1歳を迎える頃になると、言葉が出てきます。
「ママ」「ブーブー」「わんわん」などの最初の言葉が出てくる頃です。
1歳半検診の欄には、2語文を話すと書いてありますが、現在は2歳前後で2語文を話すようになるお子様が多いように感じます。
3歳になる頃には「主語、副詞や形容詞、述語」など3語文を話せるようになります。


しかし、これは「ほおっておいて育つ」ものではありません。
お父様お母様、お友達、おじいちゃま、おばあちゃまとの年齢相応のコミュニケーションがあり、学びがあり、その中での成長として現れてくる結果です。
年齢相応のきちんとした会話を交わし、語彙を教え、言葉の世界の面白さを伝えることで、お子様の「語彙力」「コミュニケーション能力」「思考力」「判断力」は飛躍的に成長するのです。

アタマできちんと考えて、しっかり自分の考えを言葉で表現する子どもになるためには、普段の会話の仕方にコツが必要です。
今回は、5つのコツをご紹介します。

①先回りしないで言葉で伝えさせる

言葉が出始めのお子様が「ちゃ」「ちゃ」といったとします。
お母様なら「お茶が飲みたいのね、喉が渇いたのね」とすぐにわかるはずです。
しかし「おちゃね、はいどうぞ」
とすぐにお茶を渡していいのはせいぜい1歳半まで。
「言葉でのコミュニケーションを楽しむ」ことが主目的の間は、これで言葉を発することが楽しくなっていくので、つたない言葉にきちんと対応してあげるのが正解です。

しかし、1歳半を過ぎ、2歳が見えてくるころ「行く」「帰る」などの動詞が出始める頃になったら、「ちゃ」と言われて「はいどうぞ」と渡してしまっては、脳が育たないのです。

「おちゃがどうしたの?」
「ちゃ、飲みたい」
「そういう時は、おちゃくださいって言ってみようか」


と丁寧語でお話しする習慣をつけてあげます。
きちんとした文章の構成、丁寧な言葉遣いを学ぶことは、高度な思考の際に必要となるシナプスを形成してくれるのです。

②自分で問題を解決できるという勇気づけを与える

転んで痛い思いをした時、慰めの定番「痛いの痛いの~とんでけ~」は、ものすごく効力のある言葉です。
転んで痛いという不快な思いから、気分を切るかえるためのスキルを学んでくれます。
レジリエンスに通じる「問題解決能力」の基礎を育みます。

「~すれば大丈夫」という思考は、脳の発達を大きく促してくれます。
心に安定をもたらしセルフコントロールできるお子様は、自ら積極的に学ぶ姿勢を持つことができるようになります。

③読み聞かせの後の振り返り

読み聞かせが脳に良い刺激を与えることはもはや常識です。
しかし、ただお気に入りの本を本で「おしまい」にしてしまうのは非常にもったいないのです。

「お話に出てきた男の子はこのあとどうするかな?」
「なにが出てきたんだっけ?」

「どこに行ったんだっけ?」

これをテストのように強制してはいけません。
これを繰り返せば「短期記憶力」が鍛えられますが、お勉強スタンスになってしまうと、お子様は読み聞かせ自体を楽しめなくなってしまいます。

あくまで「絵本の余韻をともに楽しむ」というスタンスで、前頭葉の大切な部分を担う記憶の引き出し方、想像力を存分に鍛える問いかけをしてみましょう。

男児二人読書


④わざと間違える

伝統的な昔話「ももたろう」「あかずきんちゃん」「7匹のこやぎ」「3匹のこぶた」などを読んであげていますか?
最近の絵本にも素敵な絵本はたくさんありますが、小学校受験をする方は必須科目、しない方でも教養の下地作りとして一通りお話を読んであげることをお勧めします。

とても有名なストーリーです。
お子様も覚えやすいストーリーです。1~2回読んであげればお話を覚えてしまいます。
そこで、絵本を読みながら、あるいは絵本を持たないお話でも構いません。

「どんぶらこ~どんぶらこ~と大きなスイカが流れてきました」
「ももの中から真っ白なドレスを着た女の子が飛び出てきました」
「おばあさんは、オオカミをむしゃむしゃとたべてしまいました」
「わたしのかわいい10匹のこやぎたち!」


その度にお子様は「ちがう~!!!」と大喜びしながら訂正してくるはずです。
「お母さんがまた間違えるかもしれない!」
と思いながらお話を聞いている時のお子様は、集中力が研ぎ澄まされ、全身を耳にして真剣にお話を聞いてくれるのです!前頭葉がシャカリキに働いてくれます。

⑤しりとりや神経衰弱で遊ぶ

暗算を行うためには「前の数字を覚えておく」という作業が必要です。
憶えた数字に後から聞いた数字を足す、それを覚えてまたそこに新しい数字を足す、その作業に必要なのは「短期記憶力」です。

この「短期記憶」と「言葉」を使った刺激をミックスした高度な遊びが「しりとり」です。
公共機関での移動中やドライブ中、ちょっとした空き時間に「しりとり」で遊ぶことを習慣にすると語彙力が向上します。

相手の言った言葉を聴覚から脳内で視覚化し短期記憶する
   ↓
自分の語彙の中から最後の1文字で始まる言葉を選び出す
   ↓
相手がまだ行っていないかどうか「短期記憶」で確かめる
   ↓
その単語の最後に「ん」がついていないかを確認して発音する


前頭葉と聴覚を司る側頭葉に心地よい刺激を与えてくれます。
かるたや神経衰弱なども視覚と短期記憶を組み合わせた遊びです。
このように、大脳皮質の異なる部分を同時に動かす遊びを楽しむことで、脳はしっかりと発達してくれるのです。

<まとめ>

このように普段の遊び心あぶれるちょっとした働き掛けが、お子様の脳をぐんぐん成長させてくれるのです。
知っているのと知っていないのとでは、数年間の積み重ねで大きな差を生んでしまうこともあります。
お子様との触れ合いを楽しみながら「今日は脳をビシビシしげきしちゃうぞ」と意識するだけで会話の質が変わってくることと思います。是非お試しくださいませ